「深海魚」と聞くと、変わった形をしていたり、ちょっと怖い見た目をした魚を想像する方も多いと思います。
その中でも『メンダコ』と呼ばれる深海魚は、とてもかわいらしい見た目から「深海のアイドル」とも呼ばれており、多くの方々から人気を集めています!
しかし、その生態についてはまだ詳しく解明されていない部分も多く、水族館などの設備の整った場所であっても、長期的な飼育・展示は困難であると言われています。
そんな中でも、日本の様々な水族館がメンダコの飼育に挑戦しており、運が良ければ水族館でもメンダコを観ることができます!!
本記事では、『メンダコ』の生態や魅力について詳しく解説していきたいと思います。
また、実際にメンダコを観てきた感想や、メンダコを展示している水族館についても紹介していきます!
海の生き物が好きな方は必見です!!
メンダコとは
メンダコは「耳」のように見えるヒレをパタパタと動かして泳ぐ姿や、水底にペタッと張りついて力が抜けたように休んでいる様子がとても可愛らしいと人気の深海魚です!!
水中をフワフワと漂っている様子は、まるでUFOのように見えるという人もいます。
飼育が難しいため、生きている姿を観られるのはとても貴重だそうです。
ここからは、具体的に以下の二つの項目を説明します!
- メンダコの生態
- メンダコの飼育は難しい
メンダコの生態
初めに、メンダコとはどんな生き物なのかについて簡単にまとめていきます。
大きさ | 約15〜20cm |
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生息域 | 相模湾〜東シナ海 |
生息水深 | 200〜1,000m |
水温 | 10〜11℃(水深350m) |
餌 | ヨコエビなどの小型甲殻類 |
次に、通常のタコとの違いについても簡単に説明します。
通常のタコとの3つの違い
通常のタコとの違いは以下の三つです。
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通常のタコと同じように腕は8本あるが、そのほとんどが大きな膜で覆われているため、腕を自由自在に動かすことができない
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墨袋を持っていないため黒い墨を吐くことはできない
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通常のタコは吸盤が2列ありますが、メンダコの吸盤は1列のみ。代わりに、メンダコの吸盤周辺には感覚毛がたくさん生えている。
ちなみに、メンダコの性別の見分け方は、吸盤の配列や大きさがバラバラなのがオス、配列や大きさが揃っているのがメスだそうです!
水族館でメンダコを観る機会があったら、ぜひ観察してみてください!
メンダコの飼育は難しい
メンダコはとてもデリケートな生き物なため、長期的な飼育・展示が困難だと言われています。
水族館で展示する際、採取・運搬・飼育などに細心の注意を払っていても、数日〜数週間で死んでまうことが多いそうです。
そのため、メンダコを常時飼育・展示している水族館はほとんどありません。(2022年現在)
しかし、過去にはメンダコの長期飼育や孵化に成功している水族館もあり、将来的にはメンダコの常時展示が可能になるかもしれません!
メンダコが見れる水族館
メンダコの飼育は非常に難しいため、メンダコを観れる時期や水族館は限られます。
メンダコは、生息水温である10℃に合わせて海面近くの水温が下がる冬の時期に採取することが多いです。
寒い時期の方が水族館でメンダコを観れる可能性が高いです!
以下では、メンダコを観ることができる2つの水族館について詳しく紹介していきます。
- 沼津港深海水族館
- サンシャイン水族館
- アクアマリンふくしま
沼津港深海水族館
静岡県沼津市の「沼津港深海水族館」では、不定期ではありますがメンダコの常時展示に挑戦しています!
そのため、この水族館では生きた状態のメンダコを観れる機会が最も多いです。
沼津港深海水族館のホームページでは、当日のメンダコ展示の有無を確認できるようになっているため、きちんと確認してから行けば確実にメンダコを観ることができます!
2022年8月11日現在、沼津港深海水族館のホームページ情報では、メンダコの展示は中止しているそうです。
しかし、10月中旬に再展示を予定しているとのことです。
サンシャイン水族館
「サンシャイン水族館」では「ゾクゾク深海生物2020」というイベントで、メンダコの展示を行っています。
2022年2月16日で飼育開始から53日目を迎え「沼津港深海水族館(2016年7月1日)」の52日という国内展示最長記録を更新したそうです!!!
最新情報によると、残念ながら2022年3月12日に死亡を確認し、展示を終了したそうです。
サンシャイン水族館のメンダコ情報は、公式Twitterやホームページでも報告されているのでチェックしてみてください。
他の水族館でも今後メンダコを展示する可能性があるので、メンダコに関する情報はこまめにチェックしておくのがおすすめです!
メンダコはいつ展示されなくなるかわからないので、展示情報が入ったら早めに観にいきましょう!
アクアマリンふくしま
ホームページの「最新の生き物情報」によるとメンダコの仲間である「オオメンダコ」を2022年7月2日から展示しているそうです。(2022年8月17日現在)
メンダコが全幅が20cm程度ですが、オオメンダコは全幅30cmほどの大きさだそうです。
飼育例がほとんどないためいつまで展示されているかわかりません。
生きた状態で展示されているのはかなり貴重なので、このチャンスを逃さないようにしましょう!
メンダコを見てきた感想
2/28(展示65日目)も #メンダコ は元気です。
最近ちょっと丸くなってきた?と飼育員の中で噂になっています。#深海生物 #Flapjackoctopus #展示記録更新中 pic.twitter.com/f94lffZNij— サンシャイン水族館 (@Sunshine_Aqua) February 28, 2022
私がメンダコを見てきた感想(場所別)
- 沼津港深海水族館(2021年): 事前の情報通りの可愛らしい姿をしていて、とても落ち着いている様子でした。
- サンシャイン水族館(2022年): とても元気に動いている様子を見ることができました!耳をパタパタさせている姿が可愛くて癒されました。
私が訪れた数日後に沼津港深海水族館のホームページを確認したところ、残念ながらメンダコの展示はなくなったとの情報が出ていました…
まとめ
本記事では、メンダコの生態とメンダコを観ることができる水族館について紹介しました!
メンダコはとても可愛らしくて、水族館でもなかなか観ることができない貴重な深海魚なので、展示している水族館の情報をこまめにチェックして、ぜひ足を運んでみてください!!