ギリシャリクガメはキレイな模様と小型で飼育しやすいという理由で、ペットとして非常に人気のあるリクガメです。
ギリシャリクガメの飼育は比較的簡単ですが、健康的な飼育には正しい知識が必要です。
本記事では、ギリシャリクガメの基本情報から詳しい飼育方法について徹底的に解説していきたいと思います!
オスメスの見分け方や飼育に必要なもの、ケージの大きさなどについてもわかりやすく説明します!
ギリシャリクガメの飼育が初めての方も既に飼育している方も必見です!
本記事を読めば、ギリシャリクガメの飼育に必要な知識を満遍なく理解することができます。
少しでも気になっている方は、ぜひ参考にしてみてください!
ギリシャリクガメとは
ギリシャリクガメは、甲羅の模様がギリシャ織のように見えてとても美しいことから、その名前がつけられました。
キレイな模様や小柄で飼育しやすいことから、ヘルマンリクガメと並んでとても人気があります。
以下では下の項目について詳しく解説していきたいと思います!
- 基本情報(寿命・サイズ・値段など)
- 性格
- 食性
- オスメス(性別)の見分け方
- ヘルマンリクガメとの違い
寿命・サイズ・値段などの基本情報
ギリシャリクガメの基本情報は次の通りです。
小柄で寿命も長く、飼育しやすいためペットとしてかなりおすすめです。
最大でも20〜30cmほどにしかならないので大きな飼育スペースが必要になることもありません。
寿命 | 30〜50年 |
---|---|
サイズ | 20〜30cm |
値段 | 10000〜15000円 |
原産地 | ヨーロッパ、中東、アフリカ |
甲羅の特徴 | 比較的平らな形状、背甲はやや丸みを帯びている。
明るい茶色や黄褐色が一般的です。背甲には不規則な形状の黒や褐色の斑点や放射状の模様。 |
性格
ギリシャリクガメは温厚でおとなしく、人にもなつきやすいと言われています。
食性
食性は草食性で、主に野菜や果物などをよく食べます。
ギリシャリクガメの餌については、下の項目でより詳しく解説していきます。
オスメス(性別)の見分け方
リクガメのオスメスは、性成熟するまで見分けることができません。
また、性成熟するまでには10年ほどかかると言われています。
リクガメのオスメスの見分け方のポイントは次の4点です。
- 体の大きさ(甲長)
- 尻尾
- 肛門
- 甲羅の形
ヘルマンリクガメとの違い
ギリシャリクガメとヘルマンリクガメはよく似ているため、間違われることもしばしばあります。
ギリシャリクガメとヘルマンリクガメの違いは、主に次に6点です。
- 生息地
- 臀甲板(でんこうばん)と呼ばれる尻尾の真上の甲羅部分
- 尻尾の形状
- 後脚の付け根の形状
- 甲羅の模様
- 大きさ
ギリシャリクガメとヘルマンリクガメの違いについては、下の記事で詳しく解説しているので、気になる方は読んでみてください!
ギリシャリクガメはなつく?
ギリシャリクガメは、爬虫類なので「なつく」というよりも「慣れる」の方がふさわしい表現になります。
基本的に、ギリシャリクガメは性格が温厚で人にも慣れやすいと言われています。
毎日餌をあげたり、ケージの手入れなどをしているうちに、自然と人に慣れてくるでしょう。
餌を欲してこちらに近づいてくるなどかわいらしい仕草も見れるでしょう。
ギリシャリクガメの飼育方法
ギリシャリクガメはリクガメの中でも飼育が簡単で、初心者にもおすすめです。
以下では、ギリシャリクガメの飼育方法について詳しく解説していきます。
主に、次の6点について順番に説明していきます。
- 飼育に必要なもの
- ケージの大きさはどのくらい?
- 温度・湿度管理
- ライトの照射時間は?
- レイアウトで気をつけることは?
- トイレ
- 手入れ
飼育に必要なもの
ギリシャリクガメの飼育に必要なものは次の7つです。
- ケージ
- 床材
- 水入れ
- 隠れ家(シェルター)
- ライト
- 餌
- 温度・湿度計
以下では、①から順番に詳しく説明していきたいと思います。
①ケージ
一般的なガラス水槽やプラケースでの飼育が可能です。
亀の大きさに合わせて適切な大きさのものを選びましょう。
ケージの大きさはどのくらいがいいの?
ギリシャリクガメの最大サイズは20〜30cmほどです。
ベビーのうちは60cm以下のケージで飼育可能です。
最終的には90〜120cmのケージで飼育をすることになります。
費用・管理面でもあらかじめ大きなケージで飼育することをおすすめします。
90cm以上の水槽は値段も高く、重さがあるため手入れが大変になってくるので、衣装ケースなどで代用しても良いです。
余裕のある方や、とりあえず小さいスペースで飼育したいという方は最初は60cm以下のケージでも良いでしょう。
リクガメは、ケージの壁を乗り越えようとすることがあるため、適切な高さを確保する必要があります。
一般的には、ケージの高さは30 cm以上がおすすめです。
②床材
床材の種類はいくつかあり、絶対にこれが良い!というものはないので、様子をみながら選ぶと良いでしょう。
一般的なリクガメ用の床材で問題ありません。
安全で消化しやすく、保温効果や保湿効果があるものを選んでください。
ギリシャリクガメの生息域は乾燥地帯なので、それに合わせて選ぶとなお良いです。
ウォールナッツサンドなどの乾いた砂の様な素材がおすすめです。
③水入れ
水入れは、亀が乗ってもひっくり返らないくらいの重さがあるものを用意して下さい。
また、水の中で排泄や水浴びをすることもあるので、亀が入れるくらいの大きさのものがおすすめです。
④隠れ家(シェルター)
亀が中に入っても倒れたり移動したりしない様に、ある程度の大きさと重さのあるものを用意して下さい。
隠れ家や湿度・温度調節のため、亀が自由に使える場所に設置しておくと良いです。
ストレス軽減にもつながります。
⑤ライト
ギリシャリクガメは日光を浴びることで体にとって重要な栄養素を補っています。
室内飼育の場合は、日光の代わりとしてライトを設置する必要があります。
リクガメの飼育には主に2種類のライトが必要です。
ライトの種類と役割は下の通りです。
- 紫外線ライト:紫外線B波(UVB)を出す(カルシウム吸収や骨の健康促進)
- バスキングライト:熱を出す(体を温めるためのホットスポットを作る)
※ライトの下は35度くらいになるのがベストです。
ライトを適切に配置し、亀が適切な温度と紫外線を受けることができるようにすることが重要です。
ライトの使用時間や距離については、メーカーの指示や専門家のアドバイスに従ってください。
定期的な点検と交換を行いましょう。
⑥餌
ギリシャリクガメは草食性です。
主に野菜や果物を栄養源としています。
小松菜やチンゲンサイなどの葉野菜を基本とし、果物はおやつ程度にたまに与えるくらいにすると良いでしょう。
さまざまな野菜をバランスよく与えることが重要です。
野菜だけでは不足してしまう栄養を補うために、市販のバランスフードを併用して与えると良いです。
食事の頻度はどのくらいが良い?
ギリシャリクガメの食事の頻度は、幼体の場合は一日3回、成体の場合は一日2回を目安に与えましょう。
少し残るくらいの量をバランスよくあげましょう。
⑦温度・湿度計
適切な温度・湿度を保つために、ケージの中に温度・湿度を計測できるものを設置しておきましょう。
温度・湿度管理
ギリシャリクガメは乾燥地帯に生息しています。
温度は25〜30度、湿度は50〜60度を保つようにしましょう。
エアコンやライト、パネルヒーターなどで温度・湿度を一定に保っておくと良いです。
ライトの照射時間は?
先述しましたが、ライトは自然界における日光と同じ役割を果たしています。
日中の時間にライトを照射しておくという認識で問題ありません。
リクガメを室内で飼育する場合は、日中の8時間(7時〜15時ごろがおすすめ)照射するのが最も良いです。
レイアウトで気をつけることは?
レイアウトはある程度自由に決めて問題ありませんが、ギリシャリクガメの習性に合わせて気をつけることがいくつかあります。
次の3点を意識すると良いです。
- シェルターは複数設置すると良い
- レイアウトをコロコロ変えない
- 水入れの近くにライトの照射スペースを設置
- ライトから離れたところにシェルターを設置する
- ものをたくさん置いてゴチャゴチャさせない
①、②はストレス軽減のためです。
③はリクガメは水浴びをしながら日光浴をする習性があるからです。
④は日光浴中に自由に体温調節できる様にするためです。
⑤は運動スペース確保のためです。
トイレ
残念ながら、リクガメはトイレを覚えることができません。
ギリシャリクガメは、基本的に水中で排泄をします。
そのため水入れをこまめに掃除し、水の交換を行う必要があります。
手入れ
ギリシャリクガメの日々の手入れについては、基本的に掃除は一日1回、床材の交換は1ヶ月に1回を目安に行いましょう。
毎日行う掃除については、下の3つのポイントを意識して行いましょう。
- 食べ残しを取り除く
- 糞尿で汚れている場所を綺麗にする
- 水入れの掃除、水の交換
まとめ
本記事では、ギリシャリクガメの基本情報や飼育方法について徹底解説しました。
これから飼育を考えている方も現在飼育している方も参考にしてみてください。
ギリシャリクガメは飼育も簡単で懐きやすく、小柄で可愛いのでとてもおすすめです!
本記事を参考に飼育をスタートしてみてはいかがでしょうか?